スタッフのつぶやき

Nさんの山菜採り

都賀川の桜の開花が待ち遠し今日この頃。皆様いかがお過ごしでしょうか?

神戸の春の味覚と言えばいかなごのくぎ煮ですが、他県出身の仮ぐらしが神戸に来るまでの春の味覚と言えば、蓬(よもぎ)や土筆(つくし)だったんですよね。

家の近所を歩いて、辺りにある公園や空き地に生えているヤツを取ってきて、家で調理してもらって食べていました。

土筆は一目瞭然、摘んで帰るのは簡単なんだけど、蓬はちゃんと見ないと間違って雑草を摘んでしまうんですよね。

家に持って帰った緑色の草を仕分けしてくれたばぁちゃん、ありがとー。

こんな感じで野草というか、自然に生えているものの見分けができるようになっていくものなのですが、見分けがつかないとどうしようもない。

 

大学時代に住んでいた下宿の周りは、田んぼ、畑、山。・・・緑。緑。緑。

んなわけで、要するに自然豊か。山菜採りもやろうと思えばやれちゃうっていう。。。

そんな中、山菜取りに出かけた人がいました。

 

山菜取りに出かけて行ったのは、Nさん。

我が下宿は留学生もよく入居していて日本と違うバックグラウンドのある人同士が共に住む場所でもあったのですが、このNさんがある日、興奮して皆に話しかけてきました。

 

「マッシュルーム、イッショニ・・タベマセンカ?」

「マッシュルーム、トテモ、オイシイデス!タベマショウ!」

 

マッシュルームね。スーパーで大量に買ってきたんかな???

と思って台所に行くと、そこには山盛りの綺麗なキノコ。

 

「マッシュルーム、イッショニ・・タベマショウ!」

山盛りの綺麗なキノコを指さして『トゥギャザー・イート!ウォント!』みたいなすごい勢いです。目の輝きが半端ない。

 

「Nさん、見てみなよ、綺麗なキノコって危ないんだよ。せっかくとってきてくれてうれしいんだけど、食べないほうがいいよ」

となんとか英語で伝えようとする日本人たち。

でも、なぜかNさんは頑なです。

「こんなにおいしそうなマッシュルームなのに、どうして食べようとしないんだ!日本人どうかしてる」みたいな感じになり、さらに勢いが増してどんどんヒートアップしていきました。

 

「いやいやNさん、そのキノコは食べないほうが良いよ・・・」こんな押し問答を繰り返したのですが、やっぱりNさんは食べたくて仕方がない様子。ここまで言って納得してもらえないと、もうどうしようもありません。ただ祈るのみです。

 

 

夕方になるとNさんは友人の留学生を招待して、台所でキノコ炒飯を作って美味しそうに食べていました。

「大丈夫かな・・・」とみんな心配しているのですが、そんな風に気にしていることは全く気にせず、Nさんの宴は続きます。

Nさんたちのご飯が終わって、そのキノコの味はどうだったか恐る恐る聞いてみたら、こう答えました。

 

「デリシャス!」

 

そうか、美味しかったか。それに、あの山盛りのキノコを食べて今ピンピンしているんだから、大丈夫なキノコだったのか。

Nさん、疑ってごめんよ!

「良かった。あれで万が一の事があったらすぐに病院に連れていかなくちゃいけなかったけど。何事もないようで良かった~」

とNさんのマッシュルームは、食べても良いものだったんだ、と、日本人学生たちは安心しました。

 

と、その翌日、午前5時頃・・・

下宿の部屋の扉をゴンゴン叩く音が聞こえてきます。

「うわ、、今2階の方で聞こえてるけど、こんな朝早くに何なん?・・・不審者?』

朝5時は眠いのですが、様子をうかがっていると「ドンドンドン・・・」とまた聞こえてきます。

「うわ、あの音、また別の部屋の扉から聞こえてくる・・・怖いなぁ。。。」

「ドンドンドン・・・」

もうあかん、と思い、確かめに行くとそこにはNさん。そこで聞いた言葉が

 

「プリーズ・・・ヘルプミー・・・」

Nさんは救急車で運ばれて行きました。

 

 

これ依頼、このことは「毒キノコ炒飯事件」として、語り継がれることになりました。

次の犠牲者を出さないために。。。

 

 

P.S. Nさんはその後数日入院して、元気になって戻ってきました。

その後、本当にあのときのキノコは美味しかったのかもう一度聞いてみたら、「食べた時にちょっと口がピリピリした」と言ったとか言わなかったとか。

 

仮ぐらしのホクロッティ

 

 

 

 

 

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