最近、また読みだした作家の一人が、フランソワーズ・サガンです。
10代の頃に読み始め、少しずつ色々な作品を集めて読んでいました。
新潮文庫の葡萄色の背表紙は、書店の棚でもひときわ目立ち、
あ、こんな作品もあるんだ、と、わくわくしながら
ちょっと大人な気分で買い集めたものです・・。
2004年に、サガンが亡くなったニュースを聞いた時は、え?そんなお年だったの?
と思うほど、リアルタイムなイメージの作家でした。
実は新訳がでるくらい、今では、昔の作家になったのですね。。
(でも私は旧訳が好き)
どうりで、最近の書店では、あれほど目立ったあの背表紙、すっかり見当たりません。
おそらく、常時置いていないものが多いのでしょうか、
代表作の「悲しみよこんにちは」、「ある微笑」くらいしか、見つけられません。
私の集めた本たちは、おそらく本棚の奥深くに眠っているはず・・。
とひっぱりだし、読んでみたら、、、
今となっては、書いてあることが、深く腑に落ちる!
むしろリアリティありすぎて身につまされる、、。
学生時代は憧れと夢の中で読んでいたのだった、という実感と、
そんな感覚はもう持てないのかなという現実にも、一抹の寂しさを感じるのでした。
作品だけでなく、サガンという作家そのものを知りたく、
これまた、いつか昔に買っていた伝記のような本を今は読み進めているところです。
自伝を含め、作品の映画化も多数ありますが、実はまだ観たことがありません。
想像の中で様々なシーンを描き、あの文体をゆっくり味わいたく、
観るのはもう少し先にしようかと思います。
瀬戸内レモン