世界各国で演奏しているある音楽家から、こんな話を聞いたことがあります。
「日本と外国では、聴衆からのリクエストが全然違う。日本では聴いたことがある曲を、外国ではその逆をリクエストされる」
もちろん、私は違うっていう人が日本にも外国にもいるでしょう。
でもこの傾向は、一般論としては何となくうなずけてしまいます。
なぜでしょうか?
とにかく日本人は安心、安定、安全を好む傾向にあると言われています。
「聴いたことがある曲をリクエストする」というのも、その表れではないでしょうか。
日本人のこのメンタリティがプラスに作用することもあると思います。でも、こと文化芸術のテリトリーにおいてはマイナスになることの方が圧倒的に多いように筆者は感じています。
たとえばクラシックのコンサートではどうでしょう。
3大ソナタの夕べ
○○の「運命」「未完成」(○○は指揮者名ですね)
企画する側としては、営業面を考えるとどうしてもそういうプログラムが無難・・・ということになります。
「同じプログラムばかりでも、それが好きで聴きに来る人がいるならそれでいいんちゃうの?」
そう思う人がいるかもしれません。
でもやっぱり、それではいろんな意味でマイナスになると筆者は考えています。
そしてマイナスになったら、いろんな意味でまずいことになるとも考えています。
次回は、そのあたりを書こうと思います。
パンチドランカー