さて、前回、本棚の整頓をしながら、、の続きですが・・
しばらく元素図鑑を眺めて、気を取り直して、こつこつ本棚の整頓をしていますと、
またもや懐かしいものが、、、、。1999年にあった展覧会の図録です。「パリ・モードの舞台裏」。
確かにこれは、画期的な展覧会だった!と思い出しました。
パリ、とかファッションとかいうと、大概、デザイナーのヴィンテージのドレスなどが、
年代ごとに展示されるのが多いのですが、これは、その一着の服、
特に、オートクチュールと呼ばれる完全なる注文服を支える職人の仕事に
スポットライトをあてた展覧会でした。
帽子職人・コサージュ職人・刺繍職人・縫子さん・羽根職人・リボン・ボタン、etc,etc・・・。
まあ、一着の服にどれだけの人が関わっているのか、よくわかる、決して博物館的ではない、
粋で魅力的な展示でした。
しっかりと「職業」として成り立ち、生きていける伝統、
社会や国が自分たちの財産として守りながら発展させている、
このことにも驚いたことを覚えています。
社会人としてようやく慣れてきて、ちょっと疲れてたこの頃に、
こんな風な生き方もあるんだなあ、とちょっぴり憧れたものです。
日本の伝統技術や伝統工芸も山のようにあるのに、なかなか自分たちではアピールできず、
たとえば外国の方に取り上げられて初めてその魅力に気付く、そんな形が多かったように思います。
でも、ITの進歩で、自ら発信する日本の職人さんや
そのサポートをする人々が増え、そんな流れもそろそろ変わってきた気がしています。
瀬戸内レモン