スタッフのつぶやき

満月の夕

お正月、成人式、えべっさん、大寒波にセンター試験と年が明けてから落ち着かない日々が続きましたが、今年初めての満月を経て松の内がようやく明けました。
でも神戸は最大の祈念日「1.17」を明日に控えて、街には静かな緊張感が漂っています。

 

私にとっても「1.17」は元旦とは別に初心に帰り原点を確認する日です。
22年前も神戸市内の文化施設で働いていた私は、当時、無力感に苛まれながら神戸の街を自分が出来ることを探してさ迷いました 。そして同じように無力感に苦しんでいた演劇や美術や音楽の関係者と出会い、行動し、語りあったことが、今の私の核になっています。それは今でも悩んだ時、迷った時にたち戻る場所でもあります。

 

あの時、長田の避難所で流れていた三線とチンドンに彩られたメロディー。それは後になって知るソウル・フラワー・ユニオン(当時はモノノケ・サミット)の名曲「満月の夕(ゆうべ)」でした。

 

あれから22年。災害は私たちの生活とは切り離せないものになってしまいました。

だからこそ、これからも演劇や美術や音楽に係わり続けながら、“悲しくて全てを笑う”ことが生きる力、乗り越える力になることを信じて発信していきたいと決意を新たにしています。

 

今年初めての満月から5日が過ぎる明日、“風は港の方から乾いた夕の街に吹く”のでしょうか。

 

みどりの魚

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