最近読んだ本で印象に残った2冊をご紹介。
1冊はタイトルの通り古本屋で80円で買った文庫本です。
著者:なかにし礼
題名:兄弟
2001年文春文庫 刊
一度読み終えると、もう開けたくないと思うほどの重さと苦しさがあります。
ところが数日後またページを開いて読み進んでいる自分に呆れます。
なかにし礼氏はご存知のように作家の前は作詞家でした。
あの明るくて奔放な曲の歌詞には想像を絶する内容が込められていた・・・なんて知りませんでした。
兄弟は、仲良く育つものでもありません。「死んでくれてありがとう」という関係もあるのです。
気持ちが引きずられる本の1つになりました。
もう一冊は戯曲で倉本 聰氏の本。
タイトル名は「君は海を見たか」というものです。
1982年に創刊ですのでとても古い。またドラマにもなりまして、私はそれを必死で見たものです。
そして理論社から出たシナリオを買い、ずっと本棚に眠っていました。
たまたま出てきたそれを改めて読むと、泣けるわ、泣けるわで大変でした。
仕事一筋という高度経済を支えた一人の男の子どもがガンであることが判り、それからドラマが始まります。
我が子との対話を始めますが物事そう簡単には行かない・・・。
倉本さんのドラマは好きですが、これが最も好きです。(今のところ)
秋の夜長、ご希望でしたらお貸し致します。
ぜひどうぞ。
(ma)