休日、ボ~ッとザッピングしてたら「名探偵ポワロ」の画面に手が止まりました。流れてきた声に耳を奪われたからです!そう、ポワロの声!あの鼻が詰まったようなカン高い独特の言い回し!熊倉一雄さんの声です!そこからはクリスティのミステリーそっちのけで熊倉節に聞き入ってしまいました😁
熊倉一雄さんと言えば♪ゲッゲッゲッゲッゲッのゲェ~♪という鬼太郎の主題歌が超有名ですが、演出家や俳優としても舞台を中心に大活躍された方でもあります。私にとっては何と言っても吹き替えの印象が一番で、ヒッチコックやポワロは熊倉さんの声とともにイメージを膨らませているところがあります😁
ヨドガー・ナグァ・ハール氏も語っていたように、かつてテレビのゴールデンタイムで洋画がバンバン放送されていた頃がありました。当時はテレビで字幕付なんて発想がなかったので、当然全て吹き替え。お茶の間で洋画を楽しむ時はアメリカンもイタリアンもおフレンチもぜーんぶ日本語なのでした。
そうなると外国人俳優の魅力も吹き替えの声とセットでインプット。だから時々、水戸黄門の悪代官の語りがポール・ニューマンだったり、ルパンと次元の会話がクリント・イーストウッドとジェームズ・コバーンだったりして、当時の私は大いに戸惑ったものでした😅
今や世界を席巻するジャパニーズアニメーションの影響で、演技者志望の若者は俳優よりも声優を志す人が増えてきました。
確かに声の演技なら年齢、性別、人種を軽々と飛び越えて静物や見えないもの、この世に存在しないものまで何だって演じることが出来るんですものね。
それに声って想像力を掻き立てるんですよね。電車の中でフッと聞こえてきた声に姿の見えない人のイメージが浮かんだり、ラジオが未だに愛され続けているのも勝手にイメージを膨らませながら聴けるところにあるんだと思います。
といったところで、灘区民ホールのホームページでも声の魅力を活かした「ボイスドラマ」をお届けしています。こちらは昨夏実施した“戯曲(演劇の台本・脚本)の書き方講座”から生まれた9作品を、関西小劇場で活躍する俳優さんたちが年齢、性別を飛び越えて演じて下さってます。全て15分前後の短編ですので、合間を見つけて是非お楽しみください!
緑のさかな