スタッフのつぶやき

人生の大事なことは映画が教えてくれた vol.4

みなさん、こんにちは! ヨドガー・ナグァ・ハールです。
前回の「ブラジルから来た少年」に続いて、今回は “ブラジル繋がり” で1985年のこの映画をご紹介しましょう。
 
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「未来世紀ブラジル」
 
一見してジョージ・オーウェルの「1984年」の影響下にある、統制された社会のおぞましさを描いたディストピアもの。でも、映像があまりにもインパクト絶大なので「1984年」にあるピリピリするような緊迫感、ゾッとするような暗さや冷たさ、そこから生まれる “恐怖” はあまり感じません。
それは、テリー・ギリアム監督の創り出すビジュアルイメージの美しさによるところが大だと思います。正直、ストーリーを追わず映像を見るだけでも楽しめる、稀有な映画ですね。
象徴的に出てくるダクトは、社会構造のヒエラルキーも表現していて、労働者の住居はダクトであふれているけど、すべてを支配する情報省の建物はすっきりしている具合。これがまた何となく美しい。
でも、すべてのダクトはこの情報省に繋がっていて、国民の一挙一動が管理されている図式が分かりやすく示されます。
 
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冒頭からアリー・バロッソの「ブラジル(の水彩画)」が流れる、その音楽の使い方も、映像に劣らず印象的。
というわけで、なぜ未来世紀 “ブラジル” なのか? というと、この曲がテーマ音楽的に使われているから。
ギリアム監督はインタビューで “浜辺で「ブラジル」を歌っている男の姿を最初にイメージした” と答えていますが、統制社会の怖さを描くのにこの楽天的な音楽を使う、そしてそれが、単に奇をてらっただけの表現に堕していないのは、ギリアム監督の独特のセンスがなせる業でしょう。
 
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この映画は、オススメした人の多くから「よく分からん・・・」という反応が返ってきます。
確かに、万人向けとはとても言えない映画ですが、ギリアム監督のユニークな世界観、悪夢のような映像美、印象的な音楽の使い方などを観るだけでも、とても楽しい映画だ・・・と、私は思うんですけどね。
映画でしかできない表現って、素敵です。
 
それではまた、次回にご期待ください、サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ。
 
「未来世紀ブラジル」トレイラー
 
 
ヨドガー・ナグァ・ハール

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